昨今、あえてアルコールを飲まないライフスタイル(ソバーキュリアス)に注目が集まっています。2024年2月には、厚生労働省が国内初の健康に配慮した飲酒に関するガイドラインを策定し、アルコール量と健康リスクの関係性が公表されました。
そんな中、年々増加しているのが低・ノンアルコール飲料の需要です。
本記事では、日本だけでなく世界における低・ノンアルコール飲料のトレンドについてご紹介します。
アルコール消費量は日本だけでなく、世界的にも減少傾向
下図はOECD加盟国のビール小売市場における低・ノンアルコールビールの割合を示したグラフです。
日本は6.7%(2016年)→8.2%(2022年)にアップ、他の国でも割合がアップしていることがわかります。
特に、ビール大国ドイツでは低・ノンアルコールビールの割合が10%に近づいており、マーケットの大きいことがわかります。
厚労省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公開
2024年2月19日、厚生労働省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインでは、飲酒量は純アルコール量(グラム)で把握すること、そして「飲酒量が少ないほど、飲酒によるリスクは少なくなる」ことが示されています。
これまでの「節度ある適度な飲酒」と言い、"まったくお酒を飲まない人と比べて、少量の飲酒をする人のほうが死亡率が低い"という考え方がベースにありました。
しかし、過去に飲酒していてお酒をやめた人の存在等、様々な補正を行い、この考えは否定されるようになりました。
下図は病気の発症リスクと純アルコール量の関係性を整理した図です。
この図を見てわかる通り、少しの飲酒でも男女ともに病気のリスクが上がることが厚労省のガイドラインで示されています。
このような飲酒に伴う病気のリスクが低・ノンアルコール飲料の消費量増加に関与している可能性は大きくあります。
↑特定非営利活動法人ASKの記事から抜粋
ノンアル飲料増加の理由は「おいしさ」「種類の増加」「健康」
大手飲料メーカーのサントリーがノンアルコール飲料に関する消費者飲用実態・意識調査を実施しました。
この調査によると、ノンアルコール飲料を月1回以上飲み、かつ1年前よりも飲む量が増えた人たちにその理由を聞いたところ、「おいしいから」、「種類が増えたから」、「健康を気にするようになったから」という回答が上位を占めていました。
このことから、数年前よりもノンアルコール飲料のクオリティや種類が増加しており、それが健康を重要視する人たちに刺さっていることがわかります。
まとめ:今後も低・ノンアル飲料のマーケットは拡大が予想される
これまで紹介した「アルコール摂取による健康へのリスク」、「低・ノンアルコール飲料における品質の向上、種類の増加」等の理由から今後も日本を含め世界中でマーケットの拡大が予想されます。
私たちのショップでも仕入れ・販売のみならず自社製造も含め、お客様の生活をより豊かにする商品を提供していきます!
※出典※
株式会社ミンテルジャパン「世界の低/ノンアルコール飲料の新潮流を徹底調査!“続く熱帯夜” 睡眠不足改善の一助となるL-テアニンドリンク」、https://www.mintel.com/jp/insights/food-and-drink/japan-reports-low-and-no-alcohol-trends-2024/
特定非営利活動法人ASK「厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」とASKの方針」、https://www.ask.or.jp/article/11687
厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」、https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37908.html
サントリーホールディングス株式会社「ノンアルコール飲料に関する消費者飲用実態・意識調査サントリー ノンアルコール飲料レポート2024」、https://www.suntory.co.jp/news/article/14622.html
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